複屈折性(光線が石を透過する際に、二つに分かれる特性)を有する色石では、石を見る角度によって色が異なって見えることがある。肉眼でも多色性が明らかに分かる宝石には、アイオライトやタンザナイトがあげられる。
ルビー、トパーズ、トルマリン、アクアマリンなども多色性の強い石ではあるが、専用の器具(二色鏡/ダイクロスコープ)を用いることでさらに差が分かりやすくなる。
石の多色性を確認する際は、全ての角度から石を見ることが重要。一軸性(Uniaxial)の色石は、二色性(dichroic)があり、ニ軸性(Biaxial)の色石は、三色性(trichroic)がある。光学的等方性(isotropic)の石は色の変化がないので、変化が見られる光学的異方性(anisotropic)の石を、ダイクロスコープで簡易的に選り分けることができる(例えば、ブルーサファイアとブルースピネルを分けるなど)。
また、角度による色の差異を理解することは、ルビーやサファイアなど、一番魅力的な色を呈する面を考慮して宝石にカットする際に有用。
多色性が強い石の例 | |
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ルビー | 赤、オレンジレッド |
ブルーサファイア | 青、灰色がかった青 |
エメラルド | 青みがかった緑、黄色がかった緑 |
アイオライト | 濃い青、薄い青、薄い黄色身(三色性) |
アメシスト | 青みがかった紫、赤みがかった紫 |
ピンクトルマリン | ピンク、薄いピンク |
グリーントルマリン | 緑、濃い緑または茶色 |
ブルージルコン | 青、無色 |
ブルートパーズ | 青、無色 |
アクアマリン | 青、無色 |